ヘルパンギーナってどんな病気?【体験談】

子ども・子育て

乳幼児がかかりやすい病気のひとつに「ヘルパンギーナ」があります。
我が家の長女も夏の初め、1歳7ヶ月の頃この病気にかかり数日間苦しんだ経験があります。

ヘルパンギーナの症状は?

ヘルパンギーナは毎年6月~8月にかけて乳幼児に流行する夏風邪の一種です。
突然39℃以上の高熱が数日間続きます。
それに加え喉が赤く腫れて小さな水疱がたくさんできるため、強い喉の痛みを伴うのが特徴です。
唾を飲むのも痛いほどで、食事や飲み物を受け付けず脱水状態になる場合もあります。

《発症初日》突然の発熱、喉の痛み

我が家の長女の場合も突然の発熱から始まりました。
その当時、まだ突発性発疹にかかっていなかったので、ついにそれがきたか!と思ったのですが、小児科を受診してみると「ヘルパンギーナ」と診断されました。
受診してすぐのころはわりと元気だったので、普通の風邪のようにこのまま2~3日すれば自然とよくなっていくのだろうと思っていました。
しかし次第に熱が39度前後にまで上がり元気がなくなっていきました。
喉にできた水疱の痛みも強くなってきたようで、何か食べさせようとしても食べず、飲み物すら嫌がるようになりました
好きなものなら食べられるかもしれないと、プリンやアイスクリーム、飲むヨーグルトやジュースなどいろいろ試してみましたがどれもダメでした。
高熱が続いているにもかかわらず何も飲んでくれないので、脱水状態になってしまうのではないかと心配でたまらず、少し無理矢理にでもスプーンでお茶を口に含ませるなどしていました。

《発症2日目》飲食ができない状態が続く

翌日の日曜日も朝から熱が高く、依然として食べ物はもちろん飲み物もほとんど受け付けない状態が続いていました。
なんとかスプーンでひとさじずつ水分をとることはできていましたが、ぐったりと元気がなく、このままこの状態が続くようなら休日診療にかかろうと思っていました。
そんな中で、わたしがミルクティーを飲んでいると欲しそうなしぐさを見せたのでそっとコップを口元に近づけてみました。すると恐る恐るひとくち、そしてまたひとくちと飲んでくれたのです。
当時、虫歯菌がうつるのを気にして回し飲みやお箸を共有することを避けていました。
それに後から考えると紅茶を飲ませるのは初めてだったな…とか、氷が入っていて冷たすぎたかな…などいろいろ思うこともありましたが、この時は飲んでくれたことがうれしくてそんなことは全く気になりませんでした。
これを境に少しずつ飲み物を飲めるようになったので、少しでも栄養をとってほしいという思いで牛乳や飲むヨーグルトをあげていました。

《発症3日目》少しずつ食欲が出てくる

翌朝には熱も少し下がり、プリンなど柔らかいものなら食べることができるようになりました。
喉の痛みのピークを乗り越え、少しずつ食事がとれるようになるとだんだんと元気も戻ってきたので本当によかったです。

とはいえ、しばらくの間は喉にしみそうな食べ物は控えるなど食事内容にも気を使い、完全に元の生活に戻るまで結局一週間以上かかったと思います。

ヘルパンギーナの感染を防ぐには?

ヘルパンギーナの感染経路は、主に「飛沫感染」・「接触感染」・「経口感染」です。

1.飛沫感染

感染者の口の中や喉にできた水疱がつぶれ、ウイルスがくしゃみや咳と一緒に外に飛び出すことにより、それを吸い込んだ人が感染してしまうことです。

2.接触感染

オムツ替えのときなどに、感染者の便と一緒に排出されたウイルスが手に付き、その手で触れたドアノブなどを介して他の人に感染してしまうことです。
ウイルスが付着した手で目や鼻を触ることで、その粘膜からウイルスが体内に入り込んで感染してしまうこともあります。

3.経口感染

1や2の経路で排出されたウイルスが食べ物や飲み物に入り、それを口にすることで体内にウイルスが入り込み腸で感染することです。

 

どの病気にも共通することですが、マスクを着用したり手洗いうがいをしっかりとすることが感染を防ぐには大切です。
家族間で感染者とタオルを共有しないというのも手だてのひとつです。

大人にも感染する?

ヘルパンギーナは主に乳幼児に流行する病気ですが、まれに大人にも感染することがあります。
夏バテや疲れで免疫力が弱っている場合などは特に注意が必要です。
大人が感染すると39度以上の熱が続くなど重症化するケースが多いようです。
必死で子どもの看病をしているうちに自分もかかってしまった!ということがないよう、十分に対策をしましょう。

手足口病との違いは?

夏に流行する感染症といえば手足口病も有名ですね。
ヘルパンギーナは口の中だけに水疱ができるのに対して、手足口病はその名の通り手足や口の中など全身に水疱を伴った発疹ができます
見た目はひどいですが症状はそれほどひどくなく、発熱がない場合や、あっても37~38度程度ですむことか多いようです。
どちらも口の中に水疱ができて痛みを伴うため、子どもにとってはつらい病気ですね。

 

 

我が子が熱や痛みでつらい思いをしたり、食事がとれなくなったりするのは親としてはとても心配ですよね。
しかし、ヘルパンギーナは重症化したり合併症により後遺症が残ることはまれだといわれていますので、落ち着いて経過を見守ってあげましょう。

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