ノイローゼ寸前!?背中スイッチに悩む赤ちゃんの寝かしつけ【体験談】

赤ちゃん・育児

赤ちゃんの寝顔に癒されるという方は多いと思いますが、一方でなかなか寝てくれなくて大変!という声も多く聞かれます。

わたしも寝かしつけに苦労してきた母親のひとりで、毎日夜が来るのが憂うつでした。
特に辛かったのは、現在3歳10ヶ月になる長女が生後3ヶ月~1歳くらいまでの間でした。
昼間たくさん遊んで疲れさせたり、お昼寝の時間を調整したりとありとあらゆる対策をとっていたにも関わらず、あまりにも寝てくれないのでわたしは肉体的にも精神的にもギリギリの状態まで追い詰められていたと思います。

現在でも眠りが浅く、ちょっとした物音や昼間の刺激によって夜中に泣いて起きてしまうこともたびたびありますが、当時と比べると睡眠に関する悩みはかなり楽になりました。
そこで今回は、当時のことを振り返りながら寝かしつけについてまとめてみました。

背中スイッチ発動!

わたしは出産するまで、赤ちゃんというものはお腹がすいたら泣き、満腹なるまでミルクやおっぱいを飲んで、そしてまた寝るのだと思っていました。
それも布団やベビーベッドですスヤスヤと。
しかしいざ出産を終えてみると、現実は全く違うものでした。

我が家の長女は抱っこが大好きな赤ちゃんで、多少お腹が空いていても抱っこさえしていればスヤスヤ眠ってくれました。
しかし生後3ヶ月ころになると、どんなに眠っていても布団に置こうとすると背中のスイッチが発動して必ず起きてしまうようになってしまいました
日中は抱っこひもやおんぶ紐でなんとか乗りきっていましたが、夜はずっと抱っこで寝かせるわけにはいきません。

背中スイッチが発動する原因と対処法

原因

・ママの腕と布団では感触や温度などが違うため、それを背中で感じ取ってしまう
・抱っこされている状態から姿勢が変わるので起きてしまう
などと言われています。

対処法

そして背中スイッチが敏感な赤ちゃんの対処法としてよくいわれているのが、
・おくるみやバスタオルにくるんだ状態で寝かしつけ、寝たらそのまま布団に置く
・ベビー布団などの上に寝かせた状態で布団ごと抱っこし、寝たらその布団ごとベットなどに置く
・ あらかじめ布団をあたためておき、ママの体温との差をなくしておく
などです。

わたしもこれらの方法をいろいろと試してみましたが、長女の背中スイッチは高性能らしくどれもうまくいきませんでした

それでもダメな場合は?

抱っこの状態で寝た長女を布団に置くことはほぼ不可能と判断し、それ以外の方法で寝かしつけをすることにしました。

育児雑誌などでよくおすすめされている方法は
・添い寝でトントンしたり絵本を読んであげる
・部屋を暗くして親はひたすら寝たふりをする
・添い寝の状態で母乳を飲ませる「添い乳」をする
などがあります。

長女の場合、添い寝でのトントンや寝たふりでは泣いてばかりで寝そうにありませんでしたので、添い乳で寝かしつけをすることにしました。
この方法だと赤ちゃんと一緒に横になることができるので、抱っこでの寝かしつけよりも体力的にはかなり楽になりました。
しかし同時に新たな問題がでてきました。

身動きの取れない添い乳

我が家のように添い乳で寝かしつけをしているママは少なくないと思いますが、メリットとでメリットは次のようなことが挙げられます。

メリット

・ママも赤ちゃんと一緒に横になって寝かしつけができるため、体を休めることができる。
・ 赤ちゃんはママの乳首をくわえ、温もりを感じながら眠りにつくことができるので、安心できる。
・ スキンシップになる

デメリット

・ 横になるとおっぱいをもらうのが癖になってしまい、なかなかやめられなくなる。
・ 飲ませる姿勢が一定になりがちで、それにより乳腺炎になりやすくなる
・ ママ以外の人が寝かしつけできなくなる可能性がある

我が家の場合、メリットは大いにありましたが、デメリットの方にもかなり苦労しました
長女はもともと母乳やミルクを一度にまとめて飲まず小分けに飲むタイプの赤ちゃんだったのですが、添い乳のときも同様で吸い始めるとすぐにおっぱいをくわえたままウトウトしていました。
そこでおっぱいを口から離そうとすると、気がついて目を覚まし再び吸い始める、そしてまたすぐに寝てしまう、の繰返しでわたしはずっと添い乳をし続けなければならなくなりました
添い乳をする前にミルクを飲ませてお腹いっぱいにしてあげようとしてもうまくはいかず、まだやらなければならない家事が残っているにもかかわらず、ベッドから出ることができないストレスはかなりのものでした。

そしてやっとのことで寝かしつけに成功し、さあ身軽に動けると思った矢先、目を覚まして泣き始めるのです。自分でビクッとなって起きることもあれば、ちょっとした物音や夫のくしゃみなどで目を覚ましてしまうこともあり、何度寝かしつけてもぐっすり眠ってくれることがありませんでした。
当時わたしが自由に動くことができたのは長くて15分程度でした。
その結果、音を立てないように細心の注意をはらい、会話すらヒソヒソ声でするほど神経質になってしまい、夫との関係もギクシャクしたものになっていきました。

毎晩何度も何度も目を覚ましては泣く長女の隣で「もう無理!」と一緒に泣いてしまった日もありましたし、夫に「後はよろしく」と言い残し、数時間あてもなく外出した日もありました。
そうでもしなければ、おかしくなってしまいそうだったのです。

小児鍼を勧められる

実家に帰省した際、毎日寝かしつけに苦労していることを母親に相談したところ、小児鍼の存在を教えてくれました。
母が肩こりの治療で通っている鍼灸院の先生から、小児鍼が効果があると聞いたことがあるというのです。
それをきっかけに自宅近くの鍼灸院で小児鍼を受けてみることにしました。

小児鍼は一般的に、赤ちゃんや子どもの体を優しく刺激することによって自律神経を整えたり免疫力を高めたりする効果があるといわれています
鍼といっても小児鍼の場合は、専用の器具で体の表面をなでたりさすったりするだけなので痛みなどはありません
長女も施術中は泣くことなく気持ち良さそうにしていました。
先生のアドバイスで、毎日自宅でもティースプーンを使って背中を上から下へやさしくなでてあげたりお風呂上がりにドライヤーでふくらはぎを温めるなどをしていました。

すると3~4回施術を受けたころから次第に寝つきに変化が現れ始めました。
添い乳をしなくてもミルクを飲んだ後自分でうつ伏せの姿勢になるようになり、そこでトントンしてあげるとそのまま寝てくれるようになったのです。
目を覚ます頻度も少しずつ減っていきました。
こんなにも早く効果が現れるとは思っていなかったので本当に驚きました。

5日間連続で施術を受けたあと1週間休む、というサイクルを全部で3回くらい続けたのですが、最後のほうには連続して4~5時間は寝るようになり、夜中にミルクを1回飲ませると朝まで寝てくれる日もでてきました。
今までの、ほぼ24時間離れることができなかった生活から、夜は自分の時間がもてる生活になったことで、心にも余裕が戻ってきました。

1歳を過ぎた頃にもまた寝つきの悪い時期がありその時にも小児鍼のお世話になりました。
先生いわく、頭ではいろいろなことが気になったりやりたいことがたくさんあるのに、体の発達がまだ未熟なため思うようにできないことで苛立ち、それが寝つきを邪魔する原因のひとつになるのだそうです。

わたしが通っていた鍼灸院では、1回あたりの費用は1,000円、施術時間は10分程度でした。
小児鍼の効果が現れ始める時期や反応の強さは個人差があるため、必ずしもすぐに悩みが改善されるとは限りませんが、何をやってもダメな場合は施術を受けてみるのもひとつの選択肢だと思います。

 

寝かしつけの悩みは一生続くわけではないと分かっていても、こんな生活がいつまで続くのだろうと暗い気持ちになりがちです。
ひとりで抱え込まず、家族やママ友などに話して共感してもらうだけでも楽になりますよ。
わたしもあのとき母親に相談しなければ小児鍼を受けることもなく苦しみ続けていたかもしれません。

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